今さらですが、いかにメインストリームジャズの歴史を知らないか、という事を認識するようになり、 ここ最近1年くらい、Horace Silverを聴く事も多くなってきました。 大した事言える程の深い理解は無いけれども、やっぱりHorace Silverの特徴といえば、一見稚拙なのでは、と思えるくらい、下手に真似したら簡単にイモになってしまいそうな位のシンプルなフレーズを抜群なリズム、ファンキーフィーリングでのプレイや、アップビートを多用して強力にリズムをプッシュするようなコンピングスタイルなど、だと思う。作曲家としては、シダー•ウォルトン、モンクなどにも通じるような、聴いたらすぐ分かりそうで、覚えられるような、ある意味ポップで個性の強い曲を沢山書いている。
アメリカではすっかりワンクリックでのMP3のダウンロードが主流になってしまい、レコード屋というものがすっかり無くなってしまいました、が、このSilver 'N Brassは、やっぱりCDで欲しいと思い、Amazonで購入しようとチェックすると、日本盤ばかりが出てくる。そうか、日本はまだレコード屋もあるし、多くの人がCDを買うからか、日本盤の方が多く、値段も親切になっているのかもしれない。
という事でアメリカから、日本での輸入盤CDを注文する、というちょっと変な形になりましたが、日本には、まだまだ好きな音楽にはリスペクト、お金を払って楽しむ、という習慣があって、日本人として改めて誇りに感じました。
このアルバムはラテン、ファンク系の曲ではアリサ•フランクリンとの共演でも知られるBernard Purdieがドラムを叩いていて、さすがにもの凄くシンプルで歌を感じさせる、強力なグルーブ感。
奇しくもHoraceは今年6月に亡くなってしまいましたが、CDはその3日後に日本から届きました。