日本のジャズの世界では、大御所さん、大御所プレーヤー、という言葉が使われるみたいだけど、やっぱりいまいちピンとこないなぁ。大御所歌手、というと何故か自然に演歌の方を連想してしまうし、響きそのものがジャズに合わない気もしてしまう。アメリカの文化にそもそも日本語の単語が合わないと言われてしまえばそれまでかもしれないけど。

「〜さんは大御所さんなので、そのつもりでよろしくお願いしますね」のような言葉もどこか違和感感じてしまう。相手が大御所さんだと、演奏スタイルや内容もわきまえたり、、、するべきなのだろうか?

それこそ世界的に有名な人でも全く無名でも学生でもビギナーでも誰とでも、基本的には音楽の中では誰でも対等で、ただ本気でやる事が普通のアメリカではそういうフレーズを全く聞いた事がないから、あれ?って思わされるのだろうか。やっぱり年功序列的な日本文化的なのかな。『若き大御所』みたいに言われる人もいないだろうし。

スポーツの世界、サッカーや野球などでは大御所プレーヤー、って言わない気がする。「大御所力士さん」ってのも違うだろうし。いや、むしろ「大御所 力士」だと人の名前みたいだ。

輝しい実績はあるけど今は2軍の野球選手に、大御所プレーヤー、というのもちょっと変だろうし。ましてや格闘技で「今度の対戦相手は大御所さんなんで、よろしくお願いしますね。」なんて会話もありえないだろう。プロレスで「今度の対戦相手はなんていっても馬場さんなんですから〜」みたいなのはあるかもしれない。

かつて大御所だった方です、なんて言い方も無いだろうから、一度大御所になると、永久に大御所さんなのかも。
 
と、あまり考えていくと、「大御所さん」というのは、年功序列で、必ずしも実力主義の世界ではないところにふさわしい言葉なのか、とも思えてきたりもする、、、

まぁあまり深く考えないようにしよう。