最近あるミュージシャンが、
「英語を日常で全く使わない人は、人前で英語の曲を歌う資格無いと思います。」 
と言っていて、ちょっとハッとさせられました。

その瞬間は結構厳しい意見だな、と思わされつつも、
ちょっと考えてみるとごく当たり前の事だな、と感じさせられました。

確かに、プロフェッショナルと言えるレベルで英語の曲を専門に歌う人で、日常会話程度もできない人は、いないかもしれません。

これは結構面白いなと思いましたが、帰国してから、素晴らしいミュージシャンだと感じさせられる人は、たとえ実際にはあまり英語話せない人でも、海外のミュージシャンに英語で話しかけられたりすると、片言でも、まるで話せるように見えるように反応している人が多いような気がします。

流暢に何でも話せるわけでなくても、フィーリング、ニュアンスは結構あるように見えたりします。
ジャズを通して、そういったフィーリング、ノリを吸収したのか、それとも元々持っていたのかは分からないです。でもジャズと英語に共通のフィーリングがある、というのは間違い無いと思います。

楽器奏者でもそうだと思いますが、ジャズヴォーカリストにとって英語力はとてつもなく大事でしょう。
聴き手に言葉を通して何かを伝えたいのなら、その言葉がピッチをつけた時にしか必要無いものである筈が無いと思います。

もし全く日本語話せない、話したいと思ったことも無い、興味も無い、という人はそもそも日本文化に興味が無いのでしょう。日本文化に全く興味ないのに日本語の曲だけは歌える、という事も有り得ない、というのと同じかな、と自分は思います。